新卒者については企業はまだ投資もしていないし借金もしていない。新規採用をしたいのはヤマヤマだが、人件費を減らすという至上命令の下では。背に腹はかえられず、調整のしやすい新規採用者のところで調整をせざるを得ないことになる。そこで、不況の最大のシワ寄せが新規採用者数の削減という形であらわれる。したがって、数年前とは極端に対照的な状況になるのである。いいかえれば日本の雇用制度、雇用慣行の下では最も限界的
大きなシワ寄せがあるという事に... の続きを読む
職場には雇用不安が渦巻いている。好不況を問わず、根雪のように雇用不安があるうえに、不況期になれば新たな雇用不安が上乗せされてくる。いかにしてそのような雇用不安下でマネジメントを展開してゆくのか。それもまた職場の大きな課題となる。どのような人々が不安を持っているのか?分析すると以下のような傾向が見えてくる。●正規社員よりも、契約社員や派遣労働者がより雇用不安を持っている。●労働時間が長い人は雇用不安
職場に渦巻く雇用不安... の続きを読む
保障をもっとも強く求める労働者が、多数決原理によって既得の権利を侵害され、それが合理的であると推定される。これを覆すためには、膨大な努力と時間と費用を使って訴訟で争い、不合理であることを主張・立証しなければならない。これでは、過半数組合による労使「自治」をもって、少数者の権利を実質的に否定するものだ。企業は多数派を組織しさえすれば、就業規則を変更して不利益な労働条件を労働者に押し付けることができて
保障をもっとも強く求める労働者... の続きを読む
日本法人の新社長として米国本国から赴任したX氏は、片言の日本語で自らマネジメントに乗り出すが……「日本人FIドライバーがなかなか勝てないのは言葉の問題によるところが大きい」という話を聞いたことがある。外国人エンジニアに対して、マシンに関する自分の感覚をうまく伝えるだけのボキャブラリーがないと、マシンが自分仕様に仕上がらないそうなのである。日本人の海外アレルギーは昔ほどではないのだろうが、言葉の壁は
言葉の問題... の続きを読む
労働が組織されたものであることが形としてわかる典型的な場合が製造ラインで、その場合は労働時間管理がなじむと考えられているが、サービス経済化が進んで、こういった工場労働が労働の典型とはいえなくなった。厚生労働省の「あり方」(二〇〇六年)が述べている「自律的な働き方をすることがふさわしい仕事」とは、使用者から具体的な労働時間の配分の指小を受けることがない者で、かつ、業務量の適正化の観点から、使用者から
「自律的な働き方」とは何なのか... の続きを読む
ベンチャー的な会社二つの立ち上げに関わった人間がいる。一つ目はあえなく倒産、二つ目はどうにか軌道に乗りつつある。その人は営業畑だったのに、総務・人事の仕事を新たに覚えて立ち上げに貢献したのである。未経験の分野で、しかも誰も教えてくれる人間かいず、会社立ち上げは目前に控え、彼のストレスは並人抵ではなかったはずである。ところが、時が経ってみれば、その過酷な経験こそが得難いものだったと分かるわけである。
会社立ち上げでの過酷な経験には得がたい価値がある... の続きを読む
不利益を「選択の結果」であるとされてしまうことも不合理である。たしかに、契約の自由は近代市民社会における重要な原則ではあるが、人間は、その日その日を生きるために、不利益を忍んでやむなく選択することを強いられる。そうした場面において、「自己決定」に基づく選択の結果だから不利益を忍ぶべきだという考え方が、いかにまやかしに過ぎないかは明白というべきだろう。そもそも、非正規雇用のメリットとされる「仕事と生
不利益を忍んでやむなく選択する... の続きを読む
非正規雇用を「多様な働き方」としてポジティブに位置づけることは、一面において労働のあり方を考えるうえで非常に重要な視点である。なぜなら、「多様な働き方」のなかには、正雄雇用のネガティブな側面に対する強烈なアンチテーゼが含まれているからである。正社員では、自分なりのライフスタイルや家族と過ごす時間を大事にするとか、「会社」に就くのではなく「職」に就くといった価値観を実現することが困難な傾向がある。一
非正規雇用の三つの要素... の続きを読む
数年前から格差問題は、日本社会における重要なテーマであった。そして、そのような格差をもたらす原因の一つとして、「ワーキングプア」の存在が指摘されてきた。「ワーキングプア」を、その上、状況から脱却させることが、格差是正のための抜本的な手段と考えられてきた。では、格差問題の本質はいったい何なのだろうか。格差があることじたいが問題というのなら、資本主義社会は成り立たない。また、年収2000万円の人と年収
「治療」の「副作用」も十分に考慮に入れておく... の続きを読む
インターンシップの受け入れや、オープンセミナーの開催は増えているものの、実際に企業が学生の能力を判断して内定を出すというタイミングは、大学三年の二月から大学四年生の四月に集中してしまっている。選考プロセスが早い企業では大学三年の十一月からスタートするが、二月から四月の三ヵ月は社会人並み、あるいは社会人を超える忙しさのスケジュールで就職活動を行わざるを得なくなっている。学生との接触はインターンシップ
現在の就職・採用戦線... の続きを読む
人口減少・高失業率社会の原因は企業だけではない。労働者にも問題はある。確かに、働き過ぎでうつ病になる正社員は多いが、その一方で、給料に見合う働きをしていないにもかかわらず、手厚い終身雇用で守られている中高年正社員は非常に多い。大企業の中高年正社員のホワイトカラーはものすごい給料を得ているだけでなく、まず解雇されることもない。そんな特権の裏返しとして、企業は採用抑制によって人件費を抑制せざるを得ない
会社に逆らえず、引きこもってしまう活力なき若者... の続きを読む
「浪人」「留年」は有利なのか、不利なのか、という質問も学生からよくもらう。これに関しては、「就職浪人」以外は意外にも不利とは言えないというのが事実のようだ。学生は、現役年齢(現役で大学に合格した場合の年齢)に対して何歳まで多くても大丈夫なのかということを気にする。企業によっては、年齢制限を設けているケースもあるにはあるが、最近では(少なくとも名目上は)年齢不問採用が多数である。では、企業の人事は「
「浪人」「留年」が有利に働くことも... の続きを読む